良き伝統を継承しながら新しい風を取り入れていく。祭りが終わって感じる事。

こんばんは、お酒のタニーズ専務の中川です。

令和最初の祭りも終わりましたね!地元観音寺は金、土と少し残念な天気ではありましたが、最終日は晴天に恵まれ、最高のお祭り日和になりました。各太鼓関係者の皆様、上市太鼓の皆様、本当にお疲れ様でした。

さてさて、お祭りの立場でも決して若い方でもなくなってきた僕。上から数えても下から数えても本当に中間くらいの年齢になりました。若い時は酒を飲み過ぎや喧嘩で途中退場なんて当たり前だった僕も役を頂き、3日間、朝から晩まで太鼓台にベッタリ付いてお祭りをしています。(お酒の飲み過ぎもそろそろ落ち着こうw)最近は少し落ち着いて祭りが見えるようになってきたこの頃。「遅いわ!」というツッコミは受け流して、僕なりにお祭りを振り返りたいと思います。

伝統を継承する誇りとプライドがあるからこそ、各太鼓台が光り輝く

各祭り、各太鼓台、数十年数百年という歴史があります。多くの時間と多くのお金、そして多くの人間が一台の太鼓台に携わります。錦糸と彫物、刺繍で飾った太鼓台は各太鼓の個性や意味合いを示し、現代に受け継がれています。その太鼓台一台に男女問わず、年配の方から子供までが魅了され、誇りとプライドを持って祭りで練り歩き、奉納し、乱舞します。そして3日という期間に1年かけ、コミュニケーションをとったり、太鼓台の整備や準備をします。

ここまで文字にすると、面倒臭くて気を使うだけのようですが、それも含めて祭りだと思っています。わからない人にいつまで経ってもわからない世界でもあり、途中から参加するも独特なコミュニティですので、なかなか中に入って行けないコミュニティでもあります。それに観音寺の太鼓台は今でも女人禁制。差別とかではなく、これも伝統であり、決して女性を下に見ているとか馬鹿にしているとかでないのです。

僕自身も30年以上祭りに携わっていますが、先輩や仲間と共に喜び、歯を食いしばり、時には悔し涙を流し築いてきた太鼓台には誇りと愛情を感じています。個々にも多くの思い出や歴史があるからこそ、代々守られてきたのであり、こうやって令和をいう時代にも愛される太鼓台が存続するのではないかと思います。

これからの祭りを担っていくには新しい風を取り組む必要がある

多くの伝統や歴史を継承し、誇りとプライドで運行する各太鼓台。僕ごときが言葉にできることなんて、たかが知れているくらい奥が深いです。そんな僕達が愛して止まない太鼓台を形や規則をなるべく崩さず、これからどう未来に伝えていくかもなるべく早い段階で考えていかなくて行けないのではないかと思っています。

各太鼓台、大なり小なり問題があると思いますが、その中でも全体的な問題として人口減少があるのではないでしょうか。例えば、僕が通っていた中学校は現在1学年3クラスだと聞きました。約30年前の僕達の時代は6クラスあったので約半分。小学校も合併されている状態で地域によって差があると思いますが、全体的に見ると確実に人口が減っています。人が減るという事は担ぎ手が減ります。そしてそればかりではなく、御花(寄付金)も集まりにくくなるという事です。特に御花は太鼓台の運営費に回されるので会計さんも達も足を使って必死で回ってくれています。ただ、時代が時代だけに訪問すれば頂けるというものでもなく大変苦労されています。この人口減少問題は一朝一夕で解決できることではありませんが、見て見ぬ振りはできないところまで来ているのではないかと個人的には思うのです。

そして人口という分母が減っている以上、今までのやり方だけでは通じなくなってきているのは確実。新しい風を取り入れていく事で守っていける伝統もあるのではないかと思うのです。少し生意気な意見に聞こえるかも知れませんが、あくまでも個人的に思うことです。いろんな意見もある中の1つの意見として思って読んでいただければ幸いです。

 

 

最後に

令和最初の祭りが終わりました。昭和生まれの僕も昭和、平成、令和と3つ目の時代に突入し、祭りに参加させてもらってます。その中でどうしてもみなさんに知ってほしいことがあるのです。
それは陽の目に合わない影で多くの方達が太鼓台を支えてくれているということです。会計係、世話人さんは華やかな場所から離れた場所で動いてくれています。中にはお祭り中、1度も太鼓台に触れず祭りを終える方もいるくらいです。そんな皆さんがいるからこそ、太鼓台は動き、奉納できるのです。

そして、参加したくてもできなかった方達もいます。そんな皆さんの想いをしっかり胸に秘め、運行を任されている人間達が祭りをしていければ、より良い祭りになるのではないかと思っています。

祭りは一言ではいい表せませんが、酸いも甘いも含めて全てが集約したコミュニティであると思っています。この良き伝統を継承しながら新しい風を取り入れていけるように頑張っていければなと思います。

 

今日は以上です!よっさい!よっさい!

プロフィール

中川 浩行
中川 浩行
香川県観音寺市の酒屋「タニーズ」の専務 中川です。「その先の笑顔の為に」を理念に飲食店さんを全力サポート!もちろん一般小売・全国発送もしています。広島カープ、ゴルフ、お酒を飲むことが好き。そして何より仕事も趣味も仲間とワイワイ楽しむのが1番好きです!ビアテイスター、ビール検定2級