ギークやマニアよりファンを増やして行きたい

2021年が始まり、早くも半月は経ちました。皆さん、お変わりはないでしょうか?
あ、改めましてあけましておめでとうございます。本年もゆる〜く程々に書いて行けたらいいかなと思っております。

今年も相変わらず、僕の中心にはクラフトビールがいます。仕事とか想いなどたくさんありますが、シンプルに只々ビールが好きなので。ですから酒屋というより1人のビール好きとして、もっともっとたくさんの人に伝えて行きたいとも思っていますし、飲んでいただきたい。その為に僕自身はもっともっとビールの勉強が必要だし、もっともっとビールの良さを知らなくてはいけないとも思っています。

ただ1つだけ注意点。自分の中で気をつけていることがあります(自分で自分に言ってますw)。それはビールが好き過ぎてギークやマニアになりすぎない事です。実はこれお酒の世界ではよくあることで、好き過ぎて色々と語ったり強要してしまい、もともと狭い窓口をさらに狭めてしまうんです。そして興味を持ち始めた人が離れて行く。

誰でもそうですが、好きなのモノってもっともっと知りたし、みんなに教えたいと思ってしまいます。ただ元々興味のない人や少し興味が湧いてきた人からすると中々近寄りにくい輪で、我々の様な専門的な人間が専門的に説明すると尚更遠ざかってしまうこともあります。だから僕は来店されても聞かれるまであまり何も言いません(仕事をしてないとも言うw)。だってイヤでしょ?僕自身も初めての服屋さんとかに入店した時、聞いてもないのに後ろ付いてこられて「今は〇〇がなんちゃらで流行ってますから!」って言われると、「お、おん」ってなってしまうから。

僕が声かけるのは「何から飲めばいいか分からない」と言うお声を頂いてからにしますし、お客様自ら決められるのもラベルデザインで決めてもらったり、ネーミングで決めてもらったりするくらいでいいと思うのです。個人的にクラフトビールを好きになってもらうのはどんなきっかけでも構いませんし、ビールの全てを知る必要なんてないとも思っています。飲んでみて「これ美味しい!」単純にこれだけで十分なのです。

現在、クラフトビールブームが再来していると言われています。ブルワリー(ビールを造る所)も年々増加し、全国で500箇所以上になりました。今僕が思うのは一過性のブームで終わらさないこと。その為には多くの知識を持った人達を増やすのではなく、ただクラフトビールを飲んで「美味しい!」という人達を増やすことが大切なのだと思っています。

自身は酒屋としてこれからもビールの知識をつけていかなくていけません。ただその知識を上目線で撒き散らすのではなく、クラフトビールを好きになってもらうファン作りの為に使っていく。初めて買う人は1本あるいは1杯だけ買うのも全然アリですし、なんなら2人で1本買ってシェアするのもいい。値段も大手国産ビールより高いのでね。クラフトビール好きの分母を広げるにはたくさんの時間が掛かると思いますが、1人でも多くの人の手に取ってもらい飲んでもらえるように、クラフトビール文化を広げていけたらいいなと思います。

 

だって、ビールってカジュアルな飲み物なんですから。

 

プロフィール

中川 浩行
中川 浩行
香川県観音寺市の酒屋「タニーズ」の専務 中川です。「その先の笑顔の為に」を理念に飲食店さんを全力サポート!もちろん一般小売・全国発送もしています。広島カープ、ゴルフ、お酒を飲むことが好き。そして何より仕事も趣味も仲間とワイワイ楽しむのが1番好きです!ビアテイスター、ビール検定2級